◆◇六つの紋章をめぐる物語◇◆

創世記

4.火の章 天地創造―その2




火の紋章の召喚歌から精気エレメントが紡がれると、それは砂粒を燃やし始めた。
真っ赤に発熱した砂粒の渦巻き運動は次第に緩慢かんまんになり、やがて止まった。
燃える砂の海ができあがった。

火の紋章は、困り果てて言った。

「おや、どうすればいいのだろう。私はこの火を消すことができない!」